2020年01月27日

『革小物手縫いの会』をはじめるに至るまで〜この機会にすこし振り返ってみる〜 その2

〈前回、自分の事ばかりに意識がいってしまい、肩に力が入りまくり、視野がせまくなっていた修業時代の話をしましたが、今日はその続きです。〉

ーそんななか、ひとつめの転機となったのが8年ほど前。知り合いの靴教室を手伝うようになったことです。

それまではただただ良いものを作りたいと自分の世界に入りこみ、ひたすら制作に注力することしか頭にありませんでした。

ですが靴教室で講師として多くの方と接するうちに、「革の魅力やものづくりの楽しさをひとりでも多くの方に知ってもらいたい」という新たな気持ちが芽ばえ、「いつかは自分なりのやり方でそれを実現したい」という欲も湧いてきました。

ただ、それは"いつかやってみたい"という願望でしかなく、あくまで自分は作り手なんだと自身にレッテルを貼ることで、当時はその気持ちにフタをしていたように思います。

ふたつめの転機は6年前に見舞われた体調不良です。
ほんのつい最近までプチ引きこもりになってしまうほどのなかなかヘビィな闘病経験(この話はまた改めて...)でしたが、このことが"いつか"を“今”に変えてくれました。

そして、それまで内にしまいこんでいた、「革で何かをつくることを通じてひとりでも多くの人に喜んでもらいたい」という思いにあらためて気づかせてくれました。

そんな経緯を経て、ようやく体調も整いつつある今、まずはとにかく始めてみようとアトリエを思い切って開放してみることにした次第です。

『革小物手縫いの会』

名前のとおり、革小物を手縫いでつくる教室です。
“教室”という言葉をつかいましたが、どちらかといえば“つどい”といった感じです。

とにかく気負いなく気軽にレザークラフトを楽しんでほしい。
そのためにはミシンなど機材がいろいろ必要とあってはつらい。
そんなわけでこうなりました。

とにかく、すべてはこれから。まったくの未知数です。進めていくなかでいろいろとカタチを変えていくことでしょう。それを一緒に楽しんでくれる方々と共に歩を進めていきたい。

絶対に必要というわけではないけれど、日々の暮らしにささやかな彩りを添えてくれるもの。淡々と、でも丁寧に毎日を紡いでいくことの大切さを教えてくれるもの。
ボクにとって革はそんな存在です。

自分の気持ちに逆らわずにフラットな状態でみなさんと一緒に新たなステージに望めたら、そんな風に思っています。


◆ご興味のある方は、caboche.leather☆gmail.com(☆を@に変えてください) までお気軽にご連絡ください。まずはいちどアトリエでいろいろお話しさせていただき、納得の上でご入会いただければと思っています。よろしくお願いします。

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カボシェレザープロダクツ
志水 秀行


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