2017年04月12日

あたらしい革に

R0017966
ずいぶんと長いこと、今の自分を表現するのにフィットした革、それも核となってくれるような革をさがしてきました。ほんとうに長いこと、です。

こんなに時間がかかってしまった理由はふたつあります。

ひとつには、探していたと言いながら、実際こころのどこかでは向こうから現れるのを待っていたから。無理して決めてしまうくらいなら、さいあく見つからなきゃ見つからないでいいかな、なんて思っていました。ほんとは全然よくないんですけど。(笑)

そしてもうひとつは、たんに革だけではなく、「革職人としての自身のこれから」みたいな、なんだか漠然として答えがないようなものまで一緒に探していたからだと思います。

「自分と向き合う」
ご存知のように、これって結構しんどい作業です。『ものをつくり続けるということは、自分自身と向き合い続けることである』、とは師からいただいた言葉ですが、ここまでがっつり己と向き合うのはへなちょこな僕としてはできれば避けたかった(笑)。 でも、体調を崩したこともあって、そうせざるを得なくなってしまった。(その辺りはまた別の機会に。)

で、ようやく、やっと見つかりました。
めぐり逢えた、と言った方がいいかもしれません。(もちろん、革に関してのみです。自分と向き合う作業はこれからずっと続くのだと思います。)

でも、ここで諸手を挙げて、ばんざい、ばんざい!という訳にはいきません。革に出逢えただけではまだ足らないのです。

「僕はこんなのが作りたいんだけど、どう?いける?」なんて具合に革と相談しながら、まずは革が喜んでくれるもの、そして僕も作っていて楽しいもの、そしてそして、なにより手にしてくれる方にワクワクしてもらえるものを考えるこころの旅が始まりました。

それから、この革にあった仕立て方も随分と研究しました。こんなにも研究に没頭するのは靴学校に通っていた時以来でしたが、あれから10年以上たってもまだまだ知らないことだらけ!なんとすばらしく、なんと奥の深い世界なのでしょう。(こちらもまだこれからも続きます。この革を扱うかぎりずっと、です。)

で、ようやく、やっと、みなさんの前にお出ししても恥ずかしくないと思えるようなものができるところまでたどり着きました。

手はじめにキーホルダーをいくつかとその他もろもろ。こまごましたものばかりです。しばらくは「こまごましたもの」にちょっとこだわってみようかなと思っています。前回も触れましたが、小さなことからこつこつと。できることからこつこつと。そんな心境です。(新しいオンラインストアはこちらから→ )

ひとりでも多くの方と、革とともに暮らすよろこびを分かち合えたらすばらしいだろうなと思っています。相変わらずのスローペースですが、お付き合いいただけると幸いです。

カボシェ ホームページ


Profile

caboche