2022年05月02日

革について

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色は違うがどちらも同じレシピで仕上げられた革。個体差、そして使う部位でこれだけ表情が変わる。 

一般的には繊維がつまってしっかりしている方がいわゆる“良い革”とされる。一方、シボが大胆に入ったグレーの方は生きている間に激しく動かしていた部位。そのぶん繊維もゆるんでやわらかい。なので普通はあまり商品には使われない。でも、だからこそこの雰囲気がでる。だせる。

どちらも良い。どちらもあり。
そういうことだと思います。

あっちは良くて、こっちは良くない。
ではなく。

革質はもちろん大事。
だけど、そういった観点だけからモノをみるのはもういいかな、いったんそこから離れて眺めてみてもいいのかな、という気が最近しています。

頭で見るのではなく、
ちゃんと目でみる。心でみる。
大事なのは心が動くこと。
そしていただいた命をできる限り余すことなく使い切ること。

昨年から作り出したトコガワトレイもその一環です。

こんな、もや〜っとした考えをどうやったらうまく受注生産のプロセスの中でうまく表現できるか。お客さんの頭の中にあるイメージをいかに齟齬なく製品に昇華できるか。その先をイメージしてもらえるか。満足してもらえるか。

ここのところ、ずっとそんなことを考えています。


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